2022年11月19日土曜日

へどろから見た持続可能な世界ーくすり

 ある雑誌に載っていた栄養コンサルタントの方のお話が非常に興味深く、その概要をお伝えしたいと思います。


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 私の母(84歳)は遠く離れたところで一人暮らしをしていましたが、3ヶ月ほど前、腰痛と足の関節痛で歩けなくなり、しかも頭痛と上半身のかゆみ、それに夜、熱が上がったり下がったりして、一人での生活が全くできなくなりました。

 そこで我が家に引き取り看護することにしましたが、容態はあまり変わらず、病院に連れて行くと即入院ということになりました。

入院中は毎日点滴で栄養補給をし、2週間で退院することができました。しかしとても一人では歩けず、頭痛や足腰の痛み、かゆみ、熱の上下はまだあり、自宅で看病を続けることにしました。

原因は何かといろいろ考えるなか、かゆみや偏頭痛、むかつき、食欲不振は高血圧や痛み止め、かゆみ止めなどの薬の副作用ではないかと推察しました。薬にはそうした副作用があるからです。また、根本的原因は栄養不足だと判断しました。白米やパン、甘いお菓子は好きなので糖質は問題ないとして、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、酵素が圧倒的に不足し、便秘もあったので食物繊維も不足していると感じました。

そこで朝は酵素ドリンクに野菜パウダーと果物、そしてパンには小麦の入ったものを食べさせました。昼と夜は、まず生野菜サラダとぬか漬けや浅漬けを食べさせ、味噌汁もできるだけ飲ませました。また、白米は米ぬか粉と大麦、アマランサスの入った雑穀米にしました。梅干しも夜には必ず食べさせ、海苔や納豆も付けました。また、肉や魚も食べさせるようにしました。 

始めのうちはあまり積極的に食べてくれませんでした。しかし無理にでも食べさせていると食べられるようになりました。すると退院1か月ぐらいで痛みはあるものの一人で歩けるようになり、血圧も下がってきたので薬の量を減らさせました。

そこからはみるみる回復し、2か月経ったころには頭痛、膝の痛み、体や顔のかゆみはすべて消え、熱も36.5度と理想の体温で安定するようになりました。そして病院の先生からも「薬はもう必要ない」と太鼓判を押され、実家に帰りました。

最初に母を連れてきたときは、この様子では施設に入れさせねばならないかと心配しましたが、わずか3ヶ月で驚きの変化を示してくれました。

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「私たちの体は食べたものでできている」とよくいわれます。このエピソードは84歳という高齢であっても、体は作り替えられることを物語っています。また、「薬」には必ず副作用があり、その副作用がまた別の薬を必要し、それがさらに副作用を引き起こすことを伝えています。バランスの良い食事こそが「最高の薬」であることを教えています。