2018年4月17日火曜日

2017年度のまとめ

 2017年度は「エコの環」の自立はまだ無理としても、王手が望めるくらいのところにまで達したいとスタートしました。

 4月、5月は野菜販売額が前年度を大きく上回わり、幸先の良いスタートが切れました。しかし夏場の6月、7月、8月になると、野菜の集荷が非常に悪くなってきました。前年は野菜の袋詰めにうんざりするくらい集荷量があったのに、全然そこまでの量が集まらないのです。どうしたのだろうと思っていると、新聞やテレビで野菜の高騰が盛んに報じられるようになり、肝心の季節に雨が多く、全国的に野菜の出来が非常に悪くなっていることを知りました。それとシカ、イノシシ、モグラ、カラスなどの獣害もすさまじく、私が係わった3つの畑はほとんどが全滅状態でした。

「エコの環」野菜の販売実績

 しかしそのままでは自立は夢のまた夢になってしまうので、9月に野菜生産者の会議を開き、出荷量増加への協力と野菜の袋詰めをお願いしました。自立のためにはアルバイト費の削減も大きな課題で、袋詰めはアルバイト作業の大きな負担になっていたからです。お蔭でそれ以降は野菜の袋詰め作業はほとんど皆無となり、集荷量も少し持ち直し傾向になりました。しかし秋が過ぎると、今度は寒波の影響でまた全国的に野菜の高騰が続くようになり、私たちの集荷量もほとんどゼロに近い状態が再々起き、終わってみれば野菜の販売額は前年度を下回ってしまいました。まさに自然の力に負けた一年で、自立の難しさを痛感しました。


 「エコの環」野菜の普及活動として前年度に続き、”昭和40年頃の味探訪シリーズ”の料理教室(ちーたび)を3回実施しました。

 内容としては「野菜たっぷりの”季節の幸”汁を作ってみよう」(7/23)、「食用油について考えよう」(11/19)、「食品添加物について考えよう」(3/18)など、テーマとしてかなり重いものも取り上げましたが、私たちに分かる範囲の等身大の内容を心掛け、リピーターも増え、ほぼ毎回定員の参加者を得て実施することができました。
調理実習風景

 料理教室では、昭和40年頃というのはまだ外国からの輸入農産物も加工食品もほとんどなかった時代で、だからいまでも手間を惜しまず、近くで取れる生鮮食料を使って自ら調理をすれば、それだけでも食品添加物とか農薬といったものが、かなり抑え込めることを学びました。


 一方、へどろヒートポンプの方は、「太陽熱回収用へどろヒートポンプの開発」として夏原グラント(平和堂財団)の支援を受けることができ、実験用だけでなく多くの人に理解してもらえるデモ機を作ろうと、従来にくらべかなりコンパクトな装置を作り、実験に取り組みました。
実験装置

 しかしコンパクト化を目指すあまり、かえってそれによる予期せぬ障害が発生し、実験では思うような結果が得られず、所期の目的を達成することができませんでした。しかし実験を繰り返すなか問題の原因も分かってきており、また今年度も夏原グラントの支援が受けられることになり、再度デモ機の作製に挑戦したいと考えています。