2020年5月2日土曜日

コロナ対策

 新型コロナウィルスに対する緊急事態宣言が発令されてから約1ヶ月、やっと感染者数の増加に少しブレーキがかかり始めたように見えます。しかしここで手を抜くと、再び第2波が来て医療崩壊を起こしかねないことから、政府はさらに1か月の延長を決定するようです。

 こうしたウィルスの流行は最終的に人口の大半が感染し、「集団免疫」を獲得するまでは収まらないとされ、今後2~3年をかけて外出規制を断続的に繰り返すか、ワクチンを早期に開発して接種するか、いずれにしても短期に解決できる問題ではないようです。借金大国の日本にそれに耐えられるだけの体力があるのか、本当に心配です。


 ところで昨年の1月、「最強の野菜スープ」と題して抗がん剤の世界的権威でノーベル賞候補にも名の上がる、熊本大名誉教授前田 浩博士の著書*の内容を紹介しました。

 がんを始めほとんどの病気は体内に発生する「活性酸素」が原因である。野菜にはこの活性酸素を消去する抗酸化物質(ファイトケミカルなど)がいっぱい詰まっており、毎日1~2回、旬の野菜4~5種類を煮て食べるか、ポタージュにして飲んでおれば確実にがんの予防になる。

 著書の内容をもう少し補足すると、

 私たちの身体には「免疫機能」が備わっていて、細菌やウィルスが体内に侵入すると白血球がそれを察知し、それらを食べるか活性酸素を発生してやっつけ、外敵から身を守ってくれる。ところが外敵が多いと活性酸素の発生量が増え過ぎてしまい、余剰の活性酸素が正常な細胞や遺伝子を傷つけるようになる。活性酸素は紫外線や放射線を浴びても、農薬、食品添加物、くすりなどの化学物質、たばこ、排ガスなどの公害物質を取り込んでも、また、過激な運動、睡眠不足など不規則な生活、精神的ストレスなどによっても体内に発生し、それらが老化やもろもろの病気の原因となる。

 ところで前田博士は最近の著書**で、新型コロナウィルスから重篤な肺炎に至るメカニズムを、自身のインフルエンザウイルスを使った実験結果から、次のように推測されています。

 ウィルスに感染すると急激に増えた活性酸素が肺の細胞や組織を傷つけ肺炎に至る。そこに他の細菌や病原菌が取りついて複合感染を引き起こすと致命的になる。ウィルスが侵入した後でも活性酸素を少なく出来れば発症の予防は可能であり、ファイトケミカルが豊富な野菜スープを習慣的に飲んでおれば、軽傷ですむか早い回復が期待できる。

 なお、野菜の細胞は強固な細胞壁に囲まれており、すり潰しても壊れないので、食べるときはジュースやスムージーにするより、加熱して煮汁ごと頂く「温野菜」に限るそうです。

加熱による細胞の破壊と有効成分の溶出
新型コロナウィルスとの戦いは長期戦になりそうです。毎日、野菜スープ(具たくさんの味噌汁でもよいと思いますが)を飲んで、頑張っていきましょう !!

 
*  前田 浩;最強の野菜スープ、マキノ出版、2018
** 前田 浩;ウィルスにもガンにも野菜スープの力、幻冬舎、2020