2020年11月24日火曜日

へどろから見た持続可能な世界-野菜袋の回収

 

 へどろから見た持続可能な世界-ごみの廃棄では、地球上のあらゆる生き物は、健康に生きるために老廃物(ごみ)を必ず捨てなければならないこと(必要悪)、幸いこの地球上にはその老廃物を再利用して循環(サイクル)させるすばらしい仕組みがあり、30億年以上も生物が老廃物を出し続けながらごみは存在せず、美しい地球が保たれていることに触れました。

 人間が行う経済活動においても、経済が回るときにはごみが必ず発生します。しかし化石燃料を使った経済活動では発生するごみを自然界は処理できず、ごみは溜まる一方となり、地球環境を脅かすようになりました。

 そこで解決策としてリサイクル(再生利用)が行われるようになりました。しかしそれに大量の化石燃料が使われ、それがCO2という新たなごみを発生し、しかもプラスティックは技術的にもコスト的にも再生が難しく、結局は回収したプラスティックごみの70%を燃やして処分しているのが実態です(サーマルリサイクル)。つまりリサイクルでは自然界のようにうまく循環させるのは難しく、地球環境を持続させるには、経済活動のごみを自然界が処理できるものにするか、ごみを減らす(リディース)か、繰り返し使用する(リユース)かしか手はないのです。

  私たちも「エコの環」野菜の販売において、ビニール袋を月に500袋ほど使用します。プラスティックによる海洋汚染が騒がれる中、このビニール袋をどうしたらよいか苦慮してきました。なかなか妙案が無いなか、思い切って野菜購入者に野菜袋の返還をお願いし、それを再利用(リユース)することにしました。しかしその思いはなかなか伝わらず、また、コロナ禍が起きると袋の再利用に抵抗を示される方もおられ、思うように回収が進みませんでした。しかし7月に入って買い物袋の有料化が始まると状況はかなり変わり、6~7割が返却されるようになりました。プラスティックごみがかなり意識されるようになってきたのですね。