2019年8月18日日曜日

へどろヒートポンプのデモ機

 ここ連日、全国的に猛暑日が続いています。体温を超えることも珍しくなく、太陽光が痛く感じられ、日中はとても外へ出る気になりません。

 これを防ぐにはどうしたらよいでしょう? エアコンですか? しかしエアコンは室内の熱気を外へ吐き出すもので、基本的に温暖化対策にはなりません。こうなったらもう水をかけて冷やすしかありません。そう、打ち水です。夕立というのは自然による一種の打ち水現象で、熱い地表を雨が一気に冷やしてくれるのです。


 いま甲子園では猛暑の中、高校野球が連日熱戦を繰り広げています。テレビで観戦するたび、球場に屋根をかけ、水を流して冷やしたら高校球児も、応援団もどれほど肉体的に助かることかと想像します。

 こんな夢のようなことがへどろヒートポンプを使えば実現できるのではないか。しかもへどろヒートポンプなら蒸発熱をお湯として回収できます。しかしそれを話してもなかなか理解してもらえません。分かってもらうにはやはりデモ機が必要と、2年前から夏原グラント(平和堂財団)の支援を受けて、その製作に取り組んできました。

 へどろヒートポンプの構造自体は極めて単純なもので、最初は装置は簡単に作れると思っていました。しかし持ち運びが楽なコンパクトな装置を目指したことが、結果的に思わぬ落とし穴を作ることになり、結局、3年目の今夏、やっと装置を完成することができました。

ヒートポンプのデモ機
 
 

 夏原グラントには大変なご迷惑をかけてしまいましたが、デモ機はほぼ想定通りの結果を与えてくれ、温暖化が急速に進むなか、啓発活動に積極的に利用していきたいと考えています。