2013年6月20日木曜日

ぴんころ地蔵

  ”みのもんたの朝ズバ!” というTV番組で、長野県佐久市にある「ぴんころ地蔵」を紹介していました。長野県というのは男女とも平均寿命が全国1位の長寿県なのだそうで(沖縄とばかり思っていました)、佐久市も老人の医療費、要介護比率が全国平均をかなり下回ることから、これをモチーフに地元の商店会が「ぴんぴん長生き、ころりと成仏」を祈願できる地蔵を、15年前に作ったのだそうです。実際に佐久市では90歳以上の人の平均余命は3.9歳、活動余命(人の手を煩わさず自立して生活できる期間)は2.2歳、その差(要介護期間)はわずか1.7歳で、「ぴんぴんころり」の人が多いのだそうです。年々このお地蔵さんを拝みに来る人が増え、いまでは年間10万人もの人が訪れ、よき地域活性策になっているそうです。



ぴんころ地蔵
長野県が長寿県になるには県を挙げての努力があったようです。というのもかつては漬物とか信州みそなど保存食からの塩分摂取量が多く、脳卒中のワースト1になったこともあるからです。そこで取り組んだのが「減塩対策」で、漬物の摂取量を抑えたり、味噌汁は具だくさんにするよう指導されたりしたそうです。また、長野県は野菜王国で生産量が多いことから、野菜をたくさん食べることを指導されたそうです。野菜にはカリウムが多く含まれ、これに体内の塩分(ナトリウム)を追い出す効果があり、減塩につながるからです。厚労省が勧める野菜の1日の摂取量350グラムを、男女ともに達成しているのは長野県だけで、当然野菜の摂取量は全国1位だそうです。また、高齢者の農業従事者が多く、高齢者の就業率も長野県は全国1位なのだそうです。
  いま我々は地域の高齢者の力を借り、「エコの環」野菜を地域の人にたくさん食べてもらう運動を進めていますが、内容的に長野県の行ってこられた運動と一致することを知り、朝から非常に勇気づけられました。

2013年6月11日火曜日

放射能汚染?

  2011年の秋、熊本にいる末娘から身体中がかゆくて夜寝られないと云ってきました。いろいろ問いただすと、歓迎会で食べた馬刺しだろうかと云います。熊本へ行くまで食べたことがなかったからです。いずれにしても病院へ行けばステロイド剤を渡されるだろうし、それまでも手荒れなどにステロイド剤を使っており、その害を考えると不安になってきたのです。家内もこれ以上対処療法の薬には頼れないといろいろ本を調べ、自然食品店に相談したりして天然由来の薬を捜し、また、玄米菜食の食事を勧め、根本治癒に努めさせました。そして排便に心がけるよう云いきかせました。便秘がちなことを聞いており、排毒が重要と考えたからです。しかし一進一退でなかなか治まらず、2012年の春に帰省した時は顔などもかなり荒れ、気の毒なほどでした。その後便秘がかなり改善され、症状も改善傾向になったのですが、身体の湿疹が完全には治まらず、夏に東京の自然医学の先生に家内と相談にでかけました。その時の診断は「血液は非常にきれいだが毒素が抜け切っていない。食事療法を続けるように」というものでした。その後、顔、背中などの荒れが治まり、夜もよく眠れるようになったらしいのですが、腕の湿疹がまだ治らないと云います。そんなとき京都市にアトピー治療の優れた先生がいると聞き、この5月にまた家内と相談に出かけました。その先生は「O リング」というちょっと信じがたい方法で診断をされるのですが、診断が非常によく的中し、治りも早いと聞いたからです。診断の結果は「放射性セシウムが原因」という思いもよらないもので、「エッ! なんで熊本にいる娘が?」とびっくりするものでした。先生によると東電の原発事故以来、放射性セシウムが疑われる患者さんが非常に増えているのだそうです。にわかには信じがたかったのですが、チェルノブイリの原発事故では100~400km離れたところでも、甲状腺がんや先天性の心臓病が多発し、新生児で何らかの異常を持つ者が85%にのぼったと聞くと、原発事故の重大性を思い知らされるとともに、さもありなんかとも思えます。先生によるとさまざまな食品がいまいろんなルートを経由して放射能に汚染されており、産地を選ぶだけでは防ぎようがなく、魚は当分の間は控え、有機野菜を塩水で洗って「除染」して食べるようにとのことでした。熊本にいて除染? 信じがたいびっくりするような話しです。
いま我々は少し昔に比べれば非常に清潔で、便利で、快適と云われる環境に生きています。しかしその実態は「化学物質漬け」ともいえるもので、規制値、基準値をクリアしているとはいえ、汚れた空気を吸い、汚れた水を飲んでいます。農薬に汚染された食糧、添加物の入った食品を食べています。また、さまざまな台所用品、化粧品、香料、新建材などから数えきれないほどの化学物質を取り込み、密閉された部屋で汗もかかない生活をしています。一つ一つの規制値、基準値は動物実験などから安全性が確認されていても、それらが複合したときの安全性は確認のしようがないのです。そんな環境下ではちょっとしたものがアレルギーの原因になりかねず、まして放射性物質の影響は鋭敏に現れるといいます。しかし日本の食品の放射性物質汚染の暫定基準値は500ベクレル/kgで、ドイツの大人8ベクレル/kg、子供4ベクレル/kgはさておいても、チェルノブイリのあるウクライナのパン20ベクレル/kg、野菜40ベクレル/kgなどと比べても高すぎるのです。熊本で放射性物質の除染を云われても、不思議ではないのかも知れません。
  我々は生ごみ堆肥で育てた安心、安全な「エコの環」野菜を、たくさん食べる「5 a Day」運動に取り組んでいます。我々の身体は約60兆個の細胞からできており、新陳代謝により1日に約1兆個もの細胞が新しく生まれ変わると云います。つまり食事を変えれば我々の身体の全細胞は2ヶ月で総入れ替えが可能であり、新鮮な「エコの環」野菜をたくさん食べることは、排毒を促す食物繊維や、新陳代謝・自然治癒力を高める酵素も豊富であり、アトピー・生活習慣病の改善に役立つと信じるからです。しかし放射能の影響にまでは考えが及びませんでした。