へどろと生ごみが語る持続可能な世界ー肥料
アメリカとイランの停戦交渉が不透明な中、ホルムヅ海峡は封鎖状態に置かれたままになっています。
今回の出来事で私たちは、重油だけでなくナフサや肥料(アンモニア・尿素)なども、大量に中東に依存していることを知りました。ナフサはプラスチックの原料になるもので、先日もスーパーで買い物をすると、銀色の包装紙に白・黒のみの印刷が施され(石油原料節約パッケージ)、改めて塗料への深刻な影響を知りました。輸入肥料の高騰は、野菜やコメ、果物などの栽培農家に大きな打撃となっているようです。
ところで作物を育てるため、畑に窒素肥料を10kg与えたとすると、半分の5kgはガスとなって大気中に逃げ、残りの半分の2.5kgは土壌微生物に消費され、最後に残った2.5kgも雑草との競合になり、結局、作物が得るのは1kgに過ぎないといいます*。はるばる中東から運んできた肥料も、その使用効率がこの様では、一体何をしているのか分からないことになります。
畑での肥料の損耗
私たちが生ごみの発酵処理にゼオライトを使うのは、ゼオライトにはアンモニアなど、肥料成分を吸着・保持する性質があるからです。生ごみを発酵させるとアンモニアが発生し、大気中に逃げようとします。ゼオライトはこのアンモニアや他の肥料成分をキャッチし、肥料効果の大きいたい肥を作ってくれるのです。しかも畑では窒素肥料の損耗を、防いでくれるのです。下の図は畑にゼオライトを入れた場合と入れない場合の、窒素肥料の減り方を示したものですが、その効果がはっきりと分かります。
ゼオライトを使った生ごみの発酵処理は、地域内で栄養分や食料を効率的に循環でき、海外への依存度を減らせることから、安全保障の強化になるといえます。
*木村秋則;自然栽培ひとすじに,創森社( 2009)
