2023年5月5日金曜日

へどろから見た持続可能な世界ー野菜パワー

 新型コロナの法的位置づけが58日より、これまでの「2類」からインフルエンザ並みの「5類」に引き下げられます。しかしウィルスの威力が落ちた訳でなく、いまなお毎日、かなりの数の人が亡くなっているなか、各自の自覚が今まで以上に問われます。


コロナ禍ではウィルスに対抗する「免疫力」が注目されるようになり、「腸」への関心が非常に高まっています。腸には免疫細胞の7割が存在するとされ、しかも大腸に棲んでいる腸内細菌が免疫に大きく関わっていることが分かってきたからです。

この腸内細菌の中の善玉菌を増やし腸内環境を整えるには、「食物繊維」が非常に大切です。免疫力を高めるには「酵素」も非常に大切です。酵素は体内のあらゆる反応に関わっていて、身体をイキイキと元気にしてくれるからです。この酵素を活性化するにはビタミンやミネラルが必要です。また、私たちがエネルギーを作るために体内に取り込む酸素は、一方で私たちの身体をサビつかせ、老化や病気の原因になっています。このサビを除去するのに抗酸化物質「フィトケミカル」が非常に有効なことも分かってきています。

こうした栄養素はすべて野菜に含まれています。だから野菜を食べることは免疫力の強化につながり、いま野菜の力が見直されているのです。


 しかしこの野菜の栄養価がこの1世紀ほどの間に世界的に激減してきているのです。原因は化学肥料です。化学肥料で窒素、リン酸、カリのみを与え収穫を続けた結果、土壌中のミネラル成分が収奪され、それが野菜の栄養価を大幅に落としてしまったのです。化学肥料は土壌中の有機固定炭素の量も大きく削減し、地力を奪い、砂漠化も引き起こしているのです。 


土壌にミネラル成分を与え地力を回復させるには、有機物を土壌に戻す有機農法が絶対に必要なのです。特に生ごみは人間が食べた物の余りで栄養価が非常に高く、それを畑に戻す「エコの環」は持続性が高い、極めて有効な栽培法といえます。

 

 1350グラム以上の野菜をしっかり食べ、病気に負けない身体を作りましょう。