へどろから見た持続可能な世界ーAIによる分析
新型コロナは一向に収まる気配がなく、第8波が襲ってきています。その感染力は中国のゼロコロナ政策でも抑えきれないほど強力です。しかしクラスターが発生して10人中7人が感染しても、まったく無症状で陰性の人が3人はいます。この差はいったい何なのか? はやりのAIを使って発症リスクの高い食品や低い食品、日頃の生活習慣について調べた人*がいます。約1,500人の男女によく食べている食品とその原材料、生活習慣、新型コロナが陽性かどうかなどのアンケートを取り、そのデータをAIに分析させたものです。
AIが発症リスクが高い食品として選んだのは次のような食品だったそうです。
① 甘いもの(ブドウ糖、乳糖、水あめ、スクラロース、ソルビット、ステビア、マルチトールなど)
ケーキ、チョコレート、清涼飲料水など、いまや甘いものは日常生活にあふれ、そうしたものに行列ができる一方で、糖質ゼロの食品も販売されたりしています。甘いものは糖尿病の引き金になりやすく、しかも新型コロナでは糖尿病患者が重症化しやすいことを考えると、納得できる選択といえそうです。なお甘いものにはゼロカロリーの人工甘味料も含まれるそうです。
食品の原材料名 |
②
悪い油(マーガリン、ショートニング、ラード、バター、大豆油、コーン油など)
油(脂質)そのものは三大栄養素の一つで、身体にとって必要不可欠なものです。しかしトランス脂肪酸を含むマーガリンやショートニング、常温で固体のラードやバターなどは油自体が問題視されています。スナック菓子や菓子パン、揚げ物などからの摂りすぎも問題です。メタボになると悪玉の脂肪細胞が血糖値を上げ易く、過剰な油が体内で酸化すると免疫システムを狂わせるからです。
③
乳製品(チーズ、ヨーグルトなど)
原料の牛乳に多く含まれるカゼインというたんぱく質の消化酵素を人間はあまり持っておらず、しかも乳糖を分解する酵素もアジア人には欠けているといわれます。牛乳は腸に炎症を与え、免疫力に影響することが分かってきています。
④
小麦製品(小麦粉、小麦でんぷん、小麦たんぱく、小麦グルテンなど)
小麦により小腸が攻撃され、免疫に異常の起きることが分かってきています。
⑤ 添加物(乳化剤、酸味料、pH調整剤などの食品添加物)
いま日本では800種類以上の食品添加物の使用が認められています。個々の安全性は動物実験などで確認されますが、複数の添加物が組み合わさった場合の安全性は確認されていません。
一方、発症リスクの低い食品としては食物繊維、発酵食品、オメガ3脂肪酸(青魚の油、アマニ油、えごま油)などを含むものが選ばれたそうです。
また、湯船に浸かった入浴も非常に良いことが分かったそうです。
AIには全く予備知識はなく、与えられたデータを淡々と分析しただけですが、得られた結論はすべて免疫力に深くかかわるもので、医学的に裏付けされるそうです。
結局、新型コロナにかかるか、かからないかの差は、免疫力の差だといえそうです。
*栢 孝文;新型コロナ 発症した人しなかった人、幻冬舎(2022)