2024年5月11日土曜日

へどろから見た持続可能な世界ー虫歯

 前回は噛むことの大切さについてお伝えしました。そのためにはまず歯が丈夫でなければなりませんが、しかし年齢を重ねるにつれ、虫歯などで歯がどんどん無くなっていくのも事実で、私などもかなりの数を義歯に頼っています。


 歯に関する最近の研究によると一見固い塊のようにみえる歯も、実はその内側から外側に向かって常に体液(体内の液体成分)がしみ出ていて、歯に栄養を運んだり、ひびを修復したり、歯の中をクリーニングして白くきれいに保ったりしているのだそうです。つまり歯も一種の臓器なのです。しかし①砂糖の摂取、②ストレス、③運動不足、④ビタミン・ミネラル不足、⑤クスリの服用などの状況下に置かれると、この体液が流れを止めたり逆流したりして、口の中の細菌が歯に吸引され、虫歯の原因を作るのだそうです。ただし体液のpHピーエッチ;酸性、アルカリ性を示す指標で、7が中性、7より数字が小さいほど酸性が強く、7より数字が大きいほどアルカリ性が強い7.5の高アルカリ性体質の人には虫歯は全く発生せず、逆に6.5以下の低酸性体質の人では虫歯のない人はいないのだそうです。体液は通常pH 7.357.45の弱アルカリ性に保たれていますが、酸性体質になると酸性化した体液が歯のミネラル分を溶かして空洞を作り、そこに体液が逆流して細菌が入り込むと虫歯を発症するようになるのだそうです。

歯の内側から染み出る体液

 では何が原因で酸性体質になるかというと、小峰歯学博士によれば食べ物には酸性食品(炭水化物や動物性たんぱく質)とアルカリ性食品(生野菜や果物)とがあり、酸性食品の摂取量が多いと酸性体質になりやすいのだそうです。その外に強いストレスや農薬、電磁波、過激な運動、クスリなどによっても酸性体質になるそうです。


 以前、紫外線、農薬、食品添加物、タバコ、アルコール、排気ガス、不規則な生活、ストレス、過激な運動などにさらされると、体内に活性酸素が発生してがんや生活習慣病の原因になるが、抗酸化物質ファイトケミカルを含む野菜や果物をしっかり食べておれば、そうした病気の予防や抑止になることをお伝えしましたが、活性酸素の発生が酸性体質を作る原因になっているとも考えられます。


 虫歯も食事療法で治せるようです。

 

小峰一雄;免疫力が上がるアルカリ性体質になる食べ方、ユサブル