2025年2月20日木曜日

へどろから見た持続可能な世界ーJPCZ

 2月に入り春も近いと思っていたら、「 10年に1度程度」という強烈な「立春大寒波」が日本列島を襲い、北日本から西日本の広い範囲で大雪となり、鹿児島市などにも雪を降らせました。今回の降雪量は雪国の人達も驚くほどで、平年の3倍以上に達したところもあったようです。幸い当地は大雪を免れましたが、しかし雪は少量でも積もると農作業に多大な影響を及ぼし、私たちも野菜の収穫に大きな損失を被りました。

 これまでも日本海側は再々大雪に見舞われてきました。しかし近年は温暖化の影響で日本海の海水温が上昇しており、そこに北朝鮮の長白山脈で二分された北風が合流すると、水蒸気をたっぷり含んだ雪雲のラインが発達し易くなり、北国に「ドカ雪」をもたらすようになったといいます。これをJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)というそうです。

JPCZのできるメカニズム

最近の夏は各地を凄まじい豪雨が襲い、「線状降水帯」という言葉がすっかり馴染みになりましたが、JPCZは「雪の線状降水帯」といえるものです。温暖化が影響する異常気象は、これまで豪雨や熱波、干ばつ、山火事など、主に夏の問題と捉えられがちでしたが、JPCZが冬の言葉として市民権を得るのも、そんなに遠くないかも知れません。

世界気象機関(WMO)は昨年の世界の平均気温が、産業革命前に比べ1.55℃上回ったと発表しています。単年とはいえパリ協定の「目標1.5℃」を超え、私たちはいま後戻りできるかどうかの正念場を迎えています。温暖化は食料の生産に大きな影響を及ぼすといわれますが、冬の豪雪は農業活動そのものをストップさせる危険があります。

生ごみのたい肥で空気中のCO2を炭素として土壌中に固定できることを、前にお伝えしました。日本は生ごみをほとんど焼却処理していますが、たい肥にして使用すれば大きな温暖化対策になる可能性があります。これからも「エコの環」の活動にご支援をよろしくお願いします。



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