2015年5月22日金曜日

花粉症

 私はかつては春になると、くしゃみ・鼻水、目の充血、ぜんそくにいつも苦しめられていました。いわゆる「花粉症」です。しかし「エコの環」の活動に関わり、必然的に野菜をたくさん食べるようになってから体質が変わったのか、2~3年前からすっかりそうした症状が消え、花粉症から完全に解放されたように感じています。いまでは散歩に出かける時もマスクを忘れることが多く、花粉症のことをすっかり忘れてしまっています。しかし今年は4月の終わりごろから右の上瞼が少しただれ、やはり春はマスクをしなければと反省しているところです。
 花粉症は私たちの身体の免疫機能の「抗原・抗体反応」が、過剰に働くことで引き起こされるアレルギー疾患だといわれます。身体は自分と異質のもの(抗原)が体内に入ると、それに対する抗体を作るようになり、抗原が再び体内に入ると急速にその抗体を作って排除する働きをするのです。しかし人間が持つ5種類の抗体の中で、花粉という抗原に対しは「IgE抗体」が作られ、それがヒスタミンという刺激物質を誘発するため、身体のあちこちに不快なアレルギー症状を引き起こすといわれます。つまり免疫細胞の働きが必要以上に強力となり、皮膚や粘膜面の弱い部分に強い炎症を発生させてしまうのです。
ところで私たちは酸素を吸って生きています。しかし酸素はほとんどの物質を酸化させるほどの毒性を持っていて、私たちの身体の免疫システムも、実はこの酸素をさらに強力にした「活性酸素」を使って、外敵である病原体をやっつけています。だから私たちの身体は常に漏れ出る活性酸素の危険にさらされているのですが、通常はSODという酵素がすぐに中和の働きをして、身体を守ってくれています。しかし私たちが仕事や不幸などによる心理的ストレス、また排気ガスや工場のばい煙、食品添加物や残留農薬、電化製品からの電磁波などの物理的ストレスを多く抱えると、こうしたストレスが体内で活性酸素を発生させるためSODの解毒が間に合わなくなり、余剰の活性酸素が身体の粘膜面を傷害して炎症を引き起こし、花粉症を助長することになってしまうのです。こうした活性酸素を解毒するのにビタミンA、B、C、Eとか、お茶に含まれるカテキン、緑黄色野菜の中のカロテンなど、フィトケミカルといわれる「抗酸化力」のある物質が有効といわれます。だから野菜・果物を多く食べることは花粉症対策だけでなく、身体をサビつかせない、老化させない意味でも大変大切なことなのです。
 一方、腸は免疫力を司る重要な器官で、その善玉菌と悪玉菌のバランスがとても重要だといわれます。老化や薬の服用などによってもそのバランスが大きく崩れるからです。だから善玉菌のヨーグルトなどの摂取が盛んに宣伝されますが、私自身はその前にまず排便が重要と考えています。便秘がちでは悪玉菌が強すぎて腸内環境を整えることができないからです。だから排便を促す食物繊維を多く摂って便秘を解消することが先決で、これにより腸内環境が整えられると、免疫システムがIgE抗体の産生を抑える側に傾き、花粉症の改善につながるといいます。私が花粉症から解放されたのも、腸内環境の改善によることが大きいと考えています。なお、野菜の青ジソ、ショウガ、ニンニク、長ネギ、玉ねぎ、ニラ、レンコンなどの野菜には、IgE抗体の産生を抑制する「抗アレルギー性」の性質のあることも認められています。いずれにしても野菜は非常に大きなパワーを秘めており、「エコの環」野菜をすこしでも早く、多くの人に届けられるようにしたいと考えています。

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