2013年4月4日木曜日

1年間の活動のまとめ

 この1年は地区内2か所にある生ごみ処理機(たいぞう君)3台で、隣組の生ごみ・仕出し料理の調理屑を月に300~400kg処理し、できた堆肥で当初は3人が、いまは6人が無農薬野菜を育て、週に2回、地区内の2店舗で、また、2ヶ所の仕出し料理屋さんに販売してきました。販売額の推移は下図の通りで、月に3~4万円まで順調に伸ばしましたが、1月以降は降雪と端境期が重なって、販売額は一気に落ち込んでしまいました。野菜を栽培してくれる人には販売額の半分ほどを手渡していますが、多い人は月に8~9千円になることもあり、「励みになる」と素直に喜んでもらっています。
 農作については、堆肥をどの程度畑に入れるべきかまだ手探り状態であったり、葉菜類を虫に食われボロボロにしたり、硝酸塩が思いのほか高かったり、まだまだ試行錯誤の段階にあります。それでもほとんどの種類の野菜の栽培を手掛け、土つくりさえ進めば無農薬で間違いなく育てられることを確信できたのは、大きな収穫だったと考えています。
 野菜については、販売店から「野菜嫌いで白菜などほとんど食べない子供(中学生)が、エコの環の白菜は食べてくれた」とか、「有機野菜といっても必ずしもおいしくないが、このエコの環野菜は本来の味がする」といった、お客さんの温かい声をときどき聞いたり、追加注文を受けたりしたこと、また、当初は生ごみ堆肥に懐疑的であった仕出し料理屋さんから、「おいしかった」とか「日持ちが良い」など、見直しの声が聴けたりしたことは大きな自信になりました。
 今季の活動は当初、京都地域創造基金を通じた寄付を当てにしていたのですが、我々の不慣れもあり、寄付集めが非常に難しいことを思い知った1年でした。京都地域創造基金を通じた寄付には、所得税・地方税の控除といった税制上の大きな優遇措置があるのですが、実際のところ1万円以上の寄付額でないとあまりその恩恵はなく、寄付の依頼に行っても年配者には確定申告が免除で、所得税とは無縁の方が多かったり、若い人には1万円というのは厳しかったりして、なかなか「1万円」と口に出せないのが実情でした。一方、「1,000円で結構ですから」というとほとんどの人は快く寄付に応じてくれ、寄付金額にハードルのあることを知りました。また、「阿蘇海が汚れて魚が獲れなくても、魚を食べることに困らない」とか、「生ごみを燃やすのは悪いといっても、毎日所定の場所まで持っていくのが面倒くさい」といった各人の意識のハードルもあり、我々の思いを伝えることの難しさを思い知った1年でもありました。とはいえ「エコの環」のシステムもギクシャクしながらも回り始めたことから、今年度は生ごみ処理量の増大を進めるべく、自治会などとの連携を図っていきたいと考えています。
 


0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム