へどろから見た持続可能な世界ーカロリー制限
エリザベス女王が逝去され、全世界に衝撃が走りました。そのつい2日ほど前、イギリス与党の新党首トラス氏を新首相に任命されたばかりであり、私なども突然の訃報にびっくりしました。
エリザベス女王といえばヴィーガンで有名でした。ヴィーガンとは「動物性たんぱく質を摂らない菜食主義」を言います。
新首相任命式でのトラス氏との会見 |
西洋医学では病気を治すには十分な栄養が必要という考えのもと、病人には栄養をつけることが勧められてきました。しかし近年、過食・美食・飽食などで体内に栄養を入れすぎると、かえって様々な病気の原因になることが分かってきました。栄養の摂りすぎで脂肪太りになると、脂肪細胞から身体に良くない物質が分泌され、それが糖尿病、高血圧、脳梗塞や心筋梗塞、白血病やがんなどの引き金になるというのです。
そこで体内に栄養を入れる「正の栄養学」に対し、「負の栄養学」(カロリー制限)が断食、極少食(半断食)、ヴィーガンという形で、アメリカ始め、ロシア、ヨーロッパなどの医療現場で注目されるようになってきています。
私たちの身体は60兆個もの細胞から作られています。各細胞内のたんぱく質は古くなると劣化して細胞にダメージを与え、細胞死を引き起こします。そこで細胞死が起こる前に古くなったり壊れたりしたたんぱく質を集めて分解し、新しいたんぱく質に作り替える機能が備わっているそうです。ノーベル賞を受賞された大隅良典氏が解明された「オートファジー」です。これは生命維持には欠かせない細胞をよみがえらせる仕組みといえます。ただしこのオートファジーは食物を摂取したときには働かず、細胞を飢餓状態に16時間以上置くと働き始めるという性質があります。だからカロリー制限をうまく使って病気の治療や予防につなげようとする動きが広がっているのです。
「腹八分に医者いらず」という諺があります。しかし現代の高カロリーな食事では、腹八分まで食べていいのは20代までで、30~40代なら腹七分、50~60代なら腹六分、70代以上は腹五分が適量だそうです。
水谷豊、タモリ、ビートたけしさんなどは「一日一食」の半断食を実践されているそうです。
鶴見隆史:「3 days 断食」、評言社、2021
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