2022年8月2日火曜日

へどろから見た持続可能な世界ー野菜摂取量

 コロナ禍は一向に収まる気配がなく、第7波となってますます勢いを増しています。第7波の特徴は若年層に感染者が多く、重症化はしづらいようですが、しかし重症者の7割は高齢者ということで、油断できない状況が続いています。

 新型コロナのようなウイルスに感染すると、それを殺すために通常の数百倍もの活性酸素が肺などに発生し、それはウイルスを全滅してくれますが同時に余剰の活性酸素が肺の細胞や組織を傷つけ、発熱や肺炎に至ることを以前、お伝えしました(熊本大名誉教授前田博士)。つまり活性酸素は諸刃の剣なのです。私たちの体内にはこの活性酸素を消去する「スカベンジャー」という抗酸化物質を作る働きがあり、少しぐらい活性酸素が攻めてきても身体はびくともしないそうですが、問題はこの機能が年齢とともに低下し、活性酸素に対応しきれなくなることだといいます。この活性酸素を消すのに有効なのはファイトケミカルという抗酸化物質を豊富に含む野菜しかなく、前田博士も野菜をスープにして毎日飲んでおれば、新型コロナウィルスも決して怖くないと言っておられます。

 ではこの野菜をいま私たちはどの程度摂取しているのでしょうか。国民健康・栄養調査(平成30年)によると男性は290グラム/日、女性は270グラム/日で、厚生労働省が推奨する「一日に350グラム以上」に全然足りていないのです。350グラム/日という数字はかなり意識して食べないと、なかなか摂取が難しい量だといえます。

 この野菜摂取量を日米で比較したのが下の図です。意外に思われるかもしれませんが、アメリカ人の野菜摂取量は日本人より多いのです。アメリカでは医療費の膨張から脱却するため食生活の改善が進められ、1991年から「5 a Day」(1日に5皿以上の野菜と果物を食べる)運動が始まり、肉食から菜食への方向転換が図られたからです。それにより生活習慣病の死亡率は減少傾向にあるといいます。350グラムはこの「5 a Day」を参考に決められた数字なのです。


あらゆる病の原因は活性酸素にあるとされ、それに対する最高のクスリは野菜であることが、いまや世界的に認められつつあります。毎日、努めて野菜を食べましょう。




0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム