2016年4月25日月曜日

2015年度のまとめ

1.ソーシャル・ビジネスプログラム
  昨年度も京都府の支援を受け、生ごみ処理機「たいぞう君」を2台増やして全部で8台にし、月に700kgほどの生ごみを処理できるようにしました。これで野菜生産者を8人に増やしても、たい肥不足の問題は起きなくなりました。しかし野菜の販売額は週1回の訪問販売だけでしたが、765千円と目標の882千円に届きませんでした。シカやカラスによる被害も大きかったですが、出荷野菜の重複やタイミングの問題、また、小学校や施設、旅館などから注文を受けても、量的に、あるいはサイズを揃えるような問題で、まだ対応できないことがありました。
野菜販売額の推移

 一方、ちーたびは5回実施しました。同じ内容では人集めが難しいので毎回テーマを変えましたが、それがかなりの苦労で、しかも1~3月は端境期のため、「エコの環」野菜の確保にも随分と苦労しました。しかしお蔭で延べ44名の参加者を集めることができ、毎回、「野菜が甘くておいしい」と言って頂きました。その理由を考えるなかで、いまの野菜は40~50年前のものに比べ、ビタミン・ミネラル量が数分の1~10分の1に減っており(日本食品標準成分表)、それは土壌中のミネラル不足によるといわれますが、「エコの環」野菜はビタミン・ミネラルがいっぱい詰まった生ごみを発酵肥料にして使っており、栄養価の高いのは理屈であり、それがそうした評価につながるのだろうと確信するに至りました。また、発酵材として使うゼオライトは土壌微生物が非常に繁殖しやすい粘土で、畑に施用すると土を若返らせる効果があり、それも「エコの環」野菜の美味しさにつながっていると考えています。

2.その他の活動
  昨年度は私たちの活動を知ってもらうため、地元の府立海洋高校に説明に出かけたり、環境イベントに出展したり、いろんな発表会に参加したり、広報活動に努めました。
  海洋高校ではその後、ヒトデのたい肥化に天然ゼオライトを使ったり、各種イベントでへどろからの人工ゼオライトの合成や、へどろヒートポンプ(水蒸気を使った熱の汲出しポンプ)を取り上げてもらっています。その成果は早速現れ、ある地元業者がヒートポンプに関心を持たれ、私も相談を受けたことから、「養殖魚の生けすの水温低下」にへどろヒートポンプが利用できないか、いまその業者と一緒に実験を進めています。業者によると出入りしておられる水産試験場では、真夏になると養殖魚の生けすの水温が上昇し、大量の魚が死んでしまうのだそうです。同様の問題は海洋高校にもあり、やはり悩んでおられるようです。これまでやってきた基礎実験から、へどろヒートポンプに問題解決の可能性があることは分かっていますが、未だ行われたことのない未知の実験であり、稼働装置を作るまでにはいろいろ困難があると思いますが、まずは夢に向かって一歩踏み出せたように考えています。

業者が作った装置

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