ここ1ヵ月弱の間に京都府庁(2/27)、大阪合同庁舎(3/14)、野田川町の知遊館(3/16)の3か所で、「エコの環」について発表する機会がありました。
京都府庁での発表は、「公共人材」の応募で選ばれた13団体の発表会に参加したものです。大阪合同庁舎の方は、「関西元気な地域づくり発表会」に選ばれた20団体の一つとして参加したものです。後者は最初、全く応募する気持ちはなかったのですが、国交省近畿地方整備局から誘いがあり、参加した次第です。この辺の事情を説明すると昨年11月、国交省近畿地方整備局が募集する「ゆめづくりまちづくり賞」に「エコの環」を応募しました。すると係官2名が運転手付きの車でやって来て、非常に詳しく内容を聞いていきました。そこでかなり期待していたのですが、結果は落選でした。その後、整備局から前述の発表会がある旨の連絡を受けていたのですが、放置しておいたところ前述の係官の一人から、「できたら参加してほしい」との電話があり、やむなく重い腰を上げて大阪まで出かけて行ったというワケです。
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知遊館での発表 |
両発表会では改めて「エコの環」の説明の難しさを感じました。まず、阿蘇海のへどろ→人工ゼオライト→生ごみの発酵→野菜の栽培→野菜の販売・加工というストーリーは、説明するには長すぎます。しかもゼオライトや生ごみを利用するのも、高齢者が関わり健康づくりに役立てようとするのも、それぞれ絶対に欠かせない理由があります。ゼオライトは発酵を促進しやすいからであり、しかも畑に入れると雨・風による肥料の流失を防ぎ、土壌微生物いっぱいの生きた土を作り、無農薬栽培を可能にするからです。生ごみを利用するのは環境にやさしいからだけでなく、生ごみにはカルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛といったミネラルがいっぱい詰まっており、それが甘くておいしい栄養たっぷりの野菜を作るからです。高齢者が活動に関わるのも、あと数年もすると日本経済は高齢者問題で破たんしかねないからです。どこかの中学校の校長先生が、「女性は2人以上の子供を産むことが何よりも大切」と生徒に話しバッシングされていますが、校長先生も高齢者問題を別の面から深刻に考えているからだと思います。健康問題にしても医療費増大の現状は危機的状況にあり、その根本原因に現代人のミネラル不足が考えられるからです。しかしただでさえ長い話にこうした理由を加え、それを「へどろ」も「ゼオライト」も分からない聴講者に、5分とか8分といった限られた時間で説明しようとすると、頭を混乱させかねないのです。そこで極力、高齢者による野菜づくり・健康づくりという単純な話にして発表したのですが、それでも審査委員長から、「ゼオライトと高齢者とどういう関係があるのですか」といった的外れの質問を受ける有様で、やはりこうした不特定多数の人の前の発表では、「子供を相手にこうした活動をやっています」とか、「自治会の活性化にこうした行事を始めました」といった単純明快な活動で、あとは人の集まった写真を次から次へと見せる方が理解されやすいことを痛感しました。つまりイベントで盛り上がる活動は評価されやすいが、イベント性のない活動はどんなに内容に意味があっても評価されないのです。
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京都新聞の記事 |
最後の知遊館での地域力再生事業に関わる10団体の発表会では、こうした反省を踏まえスライドにちーたびの写真を加えました。そうすると活動が積極的に行われている雰囲気がよく出て、なるほどと納得した次第です。意見交換会では聴講者から、「助成金が切れた後の活動をどうするのか」という厳しい質問が出ました。司会者からブルーシー阿蘇が指名され、「助成金を活用して自立を目指している」と答えましたが、他の2団体は「助成金が無いと活動は厳しい」と答えていました。最後に主催者の講評があり、そこでいきなりブルーシー阿蘇が取り上げられ、「目指すべき画がしっかりできていて、それに向かって着実に活動されている」と高く評価してもらいました。講評者は「へどろ」も「ゼオライト」もある程度分かる地元の方なので、その分こちらの説明が理解しやすかったのかも知れません。いずれにしても褒められたのは初めてのことなので、とてもうれしく思いました。翌日の京都新聞の記事でも、ブルーシー阿蘇の活動が大きく取り上げてもらえました。
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