2018年12月30日日曜日

無農薬野菜

 年賀状をやっと書き終え、投函し、ホッとしているところです。

 いつものようにもらった賀状を一つ一つ見返しながら、宛名書き、添え書きをしましたが、身体を患っているとの添え書きが非常に多いことに気付き、改めて驚いています。後期高齢者の私宛のものであれば、当然といえば当然かもしれません。

 幸い、私自身はいまのところ医者とは無縁であり、薬もまったく飲んでおらず、その点は非常に有り難く思っています。ただし健康には非常に気を使っているつもりです。特に食べ物に気を使っています。とはいっても特に栄養価のあるものを買い求めるわけでもなく、単に旬の野菜をたっぷりと、それに少量の魚、肉、そして添加物を極力避けた食品を、よーく噛んで食べているだけですが。

 野菜は売れ残った「エコの環」野菜を買って食べることが多く、売れ残りが多いと毎食同じ野菜を食べたり(今夏はピーマン、ミニトマトをよく食べました)、食べるころには鮮度が落ちてしまっていることもありますが、やはり「無農薬」というのが安心で、有難く思って食べています。

 ところでこの「無農薬」ですが、これで野菜を育てようとすると土つくりに2~3年かかり、かなり忍耐と困難がいります。しかしそうやって苦労して野菜を育てても、「無農薬」の有難みを知る少数の人たちに喜んでもらえるだけで、一般的には全く評価されません。「食品添加物」と同様に無関心な人が多いのです。逆に都会には「無農薬」に関心のある人が多いと聞きますが、それに対応するには私たちの栽培規模はあまりにも小さく、供給も不安定なのでなかなかインターネット販売もできません。私たちはいま年々厳しさを増す異常気象の中で、わざわざ無農薬という厳しい条件を課して野菜を作り、それをスーパーのハウス栽培の野菜と同じ価格か、むしろ安い価格で販売するという理不尽さに悩んでいます。
 「エコの環」野菜の栽培者からは、「別の畑でちょっと農薬を使ったら白菜が上手にできた」とか、「発芽したところで根切り虫に全部やられた」とか、「収穫しようとしたところで虫にやられた」といった悲鳴に近い声も盛んに聞かれるようになり、無化学肥料・無農薬・無畜糞・露地栽培にこだわった「エコの環」野菜の栽培に、いま危機感を覚えています。


春菊
さて右側の写真は「エコの環」の春菊(左側)とスーパーで売られていた春菊(右側)を比較したものです。左下の写真は同様にほうれん草を比較したものです。まるで大人と子供ほどに大きさが違います。また写真では分かりづらいですが、色が「エコの環」の野菜は淡い緑色で、スーパーのは濃い緑色をしています。

ほうれん草
これらは明らかに窒素肥料量の違いです。窒素が多いと葉っぱは大きく育ち、色は濃くなるのです。しかしこうした野菜は硝酸塩濃度も高く、体内に入るとニトロソアミンという発ガン性物質を作りやすいこと
が知られています。そこでEUでは硝酸塩濃度に統一基準値が設けられ、基準値を超えると汚染野菜とみなされるそうです。残念ながら日本にはそうした規制はなく、EU基準値の数倍濃度の野菜が出回っているそうです。
 「エコの環」野菜は図体は小さくても栄養価が高いことは実証済みであり、せっかくこうしたいい野菜を苦労して作ってもなかなか評価されないことに、歯がゆい思いをしています。


よい年をお迎えください。



 

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