2020年3月1日日曜日

コロナウィルス

新型コロナウィルスの感染拡大が止まりません。

 最初は中国国内の問題で、SARSのようにそのうちに止まるだろうと考えていたのが、豪華客船、中国人観光客を通して日本に飛び火し、さらにあっという間に世界中に広がってしまい、止まる所を知りません。

 国内では毎日感染者が発生し、スポーツ大会、イベントなど人が集まる催しはほとんどが中止され、学校も休学に追い込まれました。人の動きが全国的に止まってしまうというか、経済が回らない深刻な状況になりつつあるような不安に駆られます。


 ところで阿蘇海のへどろの二本柱では、現在の経済活動と環境問題、また、グローバル化と環境問題には相容れないところが多く、ある大学教授の「環境問題では何もせず、家にじっとしているのがよい」という言葉を紹介しました。今回のコロナウィルスではグローバル化による感染の急速拡大、中国での部品ストップが日本の工業生産にも多大な影響を及ぼすなど、いまの経済構造の脆弱さが浮き彫りとなり、ウィルスが経済活動の問題点をあぶり出し、環境問題を考え直すきっかけを与えてくれたような気がしてなりません。ちょうど東日本大震災が原発を考え直すきっかけになったようにです。

 つまりこれまで当たり前と考えていた生活、経済活動を大きく見直さない限り、パリ協定の気温の上昇を2℃未満、できれば1.5℃未満に抑えることは難しく、私たちは「ゆでガエル」(⁂)になってしまうことを示唆しているように思えるのです。

 実際、今回のウィルス対策では「テレワーク」という新しい働き方、また、SNSを通しての学習、面接、医療診断といったサービスが始まっているようです。こうした方法は人の動きを小さくして移動エネルギーを抑えることになり、案外これからのエネルギー政策を考え直すきっかけになるかもしれません。いずれにしても新しい発想が生まれ、それによりいまの生活、考え方が大きく見直され、それが温暖化対策につながってゆけば、コロナウィルスが良いチャンスを与えてくれたといえるかもしれません。




⁂ 「カエルはいきなり熱湯に入れると逃げ出すが、常温の水に入れゆっくり温度を上げてゆくと、逃げ出すタイミングを失して死んでしまう」というたとえ話


 

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