2013年10月21日月曜日

「エコの環」の中間報告

 
 日本はこれからますます高齢化が進み、高齢者の命綱である社会保障制度(年金・医療・介護)も、消費税をアップしないと立ち行かない状況にあります。高齢者も世の中を支えてゆかねばならない時代になったと云えます。
 私たちはいま地元の小学校区で、生ごみ循環システム「エコの環」を高齢者の「葉っぱビジネス」にできないか、その仕組みづくりに取り組んでいます。地区内で発生する生ごみを野菜づくりに利用し、「無化学肥料」、「無農薬」、「無畜糞堆肥」の安心・安全な野菜を育て、地区の健康づくりに役立てようとするもので、高齢者にとって健康的で負担も小さく、よき社会貢献策になると考えています。一方、TPPへの参加は日本の農業を壊滅させ、食糧の安全性が損なわれることが心配されています。外国の大量生産、あるいは低賃金に支えられた農業に対抗するにも、案外こうした葉っぱビジネス(小銭稼ぎ)による農業が有効かも知れません。そんな意気込みでいま仕組みづくりに取り組んでいます。
 今年の8月に新たに生ごみ処理機「たいぞう君」を1台増やし、いまは全部で4台の処理機を4人のボランティアが動かし、月に600kgほどの生ごみを処理しています。そしてできた堆肥を使って6人ほどが露地栽培を行っています。下図は昨年度と今年度の野菜販売額の推移を比較したものです。お盆休みで2回出荷を休んだのと、3人ほどが腰痛で動けなかったことが響き、今夏は販売額が少し伸び悩んでいます。しかし受取額が月に10,000円近い野菜栽培者も2人おられ、「非常に大きな励みになる」と喜んでもらっています。ただ、当地区は田舎で、野菜を自家用に作っておられる方が多く、また、余った野菜を近所に配ったりされるため、地元での野菜販売には苦戦しています。価格的に決して高くなくても、また、いくら「エコの環」野菜のメリットを伝えても、それだけでは買ってもらえないからです。しかし少人数ですが「エコの環」野菜を美味しいと云って買って下さる固定客もおられ、今後はこうした人をいかに増やしていくかが課題です。野菜販売額の4割ほどがNPOの取り分であり、月に10万円ほどの売り上げが確保できれば、少時間のパート雇用も可能になり、そうすれば生ごみの収集・処理量をもっと増やすことができ、野菜の栽培・出荷量も増加できることから、いまはこの10万円を最低限の目標に頑張っているところです。

野菜販売額の推移

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