2012年12月25日火曜日

少エネ

   皇居の二重橋などが年末年始にライトアップされるそうです。消費電力の少ないLEDを使うため電気代はわずか8,000円ほどで済むとか。クリスマスシーズン・年末を迎え、どこもかしこも競うようにライトアップ・電飾が行われていますが、しかしこれだけ原発問題が騒がれ、16万人もの避難者がおられる中、果たして金額・商戦だけで済ませられる問題だろうかと思います。どなたかが「ロンドンの夜の明るさは東京の半分以下だ」と云っておられましたが、いまの日本は電気(エネルギー)を使い過ぎていないでしょうか。人工衛星から見ると夜中でも日本が地図そのままに浮かび上がると云います。おそらく高度成長期前までなら、どこに日本があるか分からない暗闇だったのではないでしょうか。本来、それが当たり前なのであって、夜が暗ければ誰も出歩いたりせず、家族は一緒に固まって過ごし、早く寝るのではないでしょうか。しかしいまは夜が昼のように明るく、大人も子供も夜遅くまで出歩き、家族はバラバラ、危険も増え、監視カメラが見張る世の中になっています。先日、山の峠にある店でそばを食べました。道路に積雪のある寒い日でしたが店にはエアコンがなく、大きい火鉢1つと小さい火鉢2つがあるのみで、そばの来るのを身を縮めて待ちました。お陰で温かいそばがとても有難く、おいしく、身体も温まりました。考えてみればほんの数十年前まで、日本の冬の過ごし方はこんな風ではなかったでしょうか。
  いま日本でエネルギー問題を語るとき、誰もが現状の生活を黙認したまま原発を止めるのは難しいとか、京都議定書を守るのは難しいとか議論しています。しかしいま地球上には70億の人々が住んでおり、これらの人々が先進国、特にアメリカ人と同じ生活スタイルをとると、地球5個分の資源が必要になると云います。実際、中国、インドなど人口大国が経済成長することで、資源の枯渇が現実味を増してきています。尖閣諸島に中国が異常なまでに固執するのも当然の話しです。そんな中で先進国日本が率先してなすべきことは、「省エネ」ではなく「少エネ」ではないでしょうか。早い話し、夜の暗闇を取り戻すことも一つの方法です。地球上のほとんどの国ではそれが当たり前であり、それだけでエネルギー問題のかなりは解決し、家族の絆、人の温もりも取り戻せるのではないでしょうか。

2012年12月19日水曜日

自民 圧勝?

  今回の衆議院選ほど混迷する選挙はなかったのではないでしょうか。日本の命運がかかる多くの難題に、12もの政党が乱立してテンデンバラバラの政策を主張し、訳のわからぬ混戦の中で自民党が勝ち残った、そんな消去法による圧勝だったような気がします。
  自民党は長期政権を担った党であり安心感はあります。しかし安部総裁がデフレ脱却のため、日銀に輪転機でお札をドンドン刷らせるとか、大型公共事業を復活させるとか云っておられるのを聞くと、大丈夫かなと心配になります。お札を刷ってインフレに導くというのは、理屈として通るかも知れません。しかし経済は生き物であり、物価だけが上昇し所得が伴わなかったらどうなるのでしょう。また、公共事業を積極的に進めるという裏には、消費税増税前に景気を良くしておきたい狙いもあるのでしょうが、借金をして公共投資を行う場合、税収弾性値という数値(公共投資によるGDP伸び率に対する税収伸び率の比)が12以上ないと元が取れないと云います。インフラが不十分であった高度成長期に比べ、いまはこれがせいぜい1~2と云われる中、財政赤字を増やすだけになりかねません。我々が風邪をひくと高熱が出ます。これは身体が細菌やウイルスへの免疫力を高めるための発熱なので、解熱剤などで熱を下げるのは間違っていると云います。いま我々が経験するデフレスパイラルも、実はいまの経済構造の歪みに対し免疫力が働いているのかも知れません。そして全国のアチコチに新たな経済的仕組み、アイディアが生まれようとしているのかも知れません。そうした自然治癒的発想こそがデフレ脱却の救済策であり、それを新たな経済的基盤に育てていくのが政治の役割りではないかと思います。ただ、小泉進次郎議員は「財政赤字、原発、社会保障等の問題は自民党の責任である」とはっきり云っておられ、彼ら若手に大いに期待したいところです。


年金・医療・介護の費用推計
それにしても今の日本の財政状況は深刻であり、先日のテレビでは大学生達が年金制度に不満と不安を述べ、遠慮がちに「高齢者にもそれなりの負担をしてほしい」と云っていました。1960年当時11人ほどの現役世代で1人の高齢者を支えていたのが、いまは2.4人が1人を支えていると云います。完全失業率も40~60代は4%台であるのに対し、30代は6%、20代は8%と若者ほど厳しい状況にあると云います。彼らが将来に不安を抱くのも当然であり、逆に若者の雇用を皆で支える仕組みが作れないものかと思ったりします。我々が進める「エコの環」では元気な高齢者による運営を考えていますが、そうした中に若者を加えれば、高齢者による若者を支える仕組みが作れるかも知れません。

2012年12月12日水曜日

ノーベル賞


  山中教授がノーベル賞を受賞されました。日本国民としてとても誇らしく、嬉しいニュースでした。しかし当の山中教授は「ノーベル賞は過去形であり、これからの研究を大切にしたい」と、早くも今後の研究に意欲を燃やしておられるとか。まだ50才という若さからして当然とも云えますが、再生医療の競争は熾烈で、アメリカはiPS再生医療ですでに日本をかなりリードしているとも云われ、教授もオチオチしておられないのでしょう。iPS細胞は不治の病に苦しむ人たちにとっては大きな朗報であり、日本の産業が疲弊するなか、新たな経済成長分野として大きな期待もかかります。しかし一方でそれは遺伝子組み換え食物と同様、「神の領域」に足を踏み入れる技術でもあり、熾烈な競争が取り返しのつかない方向に進んでいかないか、心配もされます。
  自然界を眺め感心させられるのは、すべてが循環して元の状態に戻り、ゴミが発生しないことです。そして太陽以外のエネルギーを必要としないことです。残念ながら人間が作る人工物は生産時に太陽以外のエネルギーを大量に使用し、しかもそのままでは元の原料に循環されず、古くなればゴミになります。自然にならって循環させようとリサイクルしても、それに多くのエネルギーを必要とするばかりか元の状態には戻せず、劣化物に戻すのが精一杯です。人間が自然界から学びなすべきことは、自然の力、恵みをできるだけ天然自然のまま利用することで、自然界に存在しない形にまで変形加工して利用すること(不自然/非自然)は、恐れ多いことであることを知るべきでしょう。
  惣菜店がコロッケを作って販売しようとする場合、自然にあるものを使ってまともに作れば、どう頑張っても1個130円になるそうです。しかしこれが食品添加物のプロにかかると1個20円で作れるそうです。粗悪な材料に結着材、乳化剤、肉エキス、うま味調味料など、自然界にない20種類以上の添加物を使えば、子供の喜ぶコロッケが作れると云います。人間の技術はここまで来ているのです。しかしこんなものを食べ続けたら一体どうなるのでしょうか。昔は四百四病と云われた病気が、いまは数万種もの原因不明の難病、奇病があると云われ、それは単に医療診断の進歩だけでは説明できないように思われます。流産率、死産率、催奇形率も著しく増大していると云います。こうした問題(根本原因はハッキリしませんが)を放置したまま、医療技術だけ進歩しても本末転倒のような気がします。いずれにしても食べ物が我々の身体の血となり肉となることだけはハッキリしており、食べ物は我々が生きていくうえで一番根源的、厳粛なものであるハズです。単に「うまければよい」、「安ければよい」といった次元のものではなく、もっと真面目に考えるべき問題です。「エコの環」を通して食の問題を真剣に考えていきたいと思っています。

2012年12月3日月曜日

未来へ一票

  嘉田由紀子滋賀県知事らが結成した「日本未来の党」が、各地の選挙管理委員会に思わぬ混乱を与えているそうです。政党名をイメージさせないよう啓発用語から「国民」とか「生活」といった言葉を外し、衆議院選挙の啓発ポスターや投票用紙を作ったはよいが、啓発用語に多くの選管が「未来」を選んでいたためだとか。倉敷市では「未来へ一票」と印刷された投票所の入場券22万枚を、90万円余をかけ刷り直すというから大変です。国家レベルになるとわずかな狂いが大きな波紋となることがよく分かります。
食物連鎖
ところで「太陽の党」と合併後「日本維新の会」の原発への対応に後退が見られ、日本の原発をどうするのか国民的選択肢が減るなか、「日本未来の党」が原発問題を最大争点に掲げ、登場したことは大変よかったと個人的には思います。地球環境、人類の存亡を考えるとき、いまやこれ以上人間が作り出した危険な化学物質を、垂れ流したり放置したりすることは許されず、議論を深めるべきだと考えるからです。
  日本では農薬のDDTは1971年に使用が禁止されました。しかし胎児のへその緒からはそのDDTが検出されるそうです。畑の土にまだ残留していることが考えられ、また、太平洋の表層水にDDTは0.00014μg/kgほどしか含まれませんが、太平洋の動物プランクトンには1.7μg/kg(1万倍)、イワシには43μg/kg(30万倍)、スジイルカには5,200μg/kg(370万倍)が含まれると云われ、食物連鎖によるDDTの生物濃縮が、回りまわって胎児を汚染していることも考えられます。今回の原発事故では大量の放射能汚染水が海に流れ、森林には膨大な量の灰が残っています。今後こうした物質が食物連鎖によってどのような影響を及ぼしてくるかは見当もつきません。かといって「日本未来の党」が云うように10年で原発をなくすと云っても、しっかりしたロードマップを持ち、よほど強い決意でそれを貫く覚悟がない限り、単なる情緒論に終わり国家滅亡の危機だけが残る結果になりかねません。国家レベルになると波及する影響も計り知れなく大きくなるからです。日本国民として節電・停電覚悟の大きな決意・決断が必要です。

2012年12月1日土曜日

咀嚼

  先日のテレビで最近の若者・子供たちは歯並びが悪く、外国では学校の成績に影響するため、低学年の内に歯の矯正をする子供がすごく多いと云っていました。確かに最近の若者・子供たちは、ファストフード・レトルト食品・インスタント食品など、柔らかくてよく噛まなくても食べられるものを食べつけているため、アゴが発達せず細くなり、その影響で歯並びが悪くなっているようです。歯並びが悪いと噛み合わせが悪くなり、噛む力も弱くなります。すると噛むことによる脳への刺激が弱くなり、知能の発達にも影響するようです。柔らかい食べ物で育てたネズミと硬い食べ物で育てたネズミでは、知能の発達に大きな差が現れると云います。よく噛むことは老人のボケ封じにもなるそうです。
  噛むということは動物にとって、食べ物を摂取するのに欠かせない行為です。人間では1.1~1.5リットルもの唾液が噛めば噛むほど出て、消化を助けてくれると云います。唾液には病気を治す働きや殺菌・解毒作用もあり、それによく噛むと耳下腺からインシュリンの分泌が促され、糖尿病の予防にもなると云います。また、少量の食べ物で満腹感が得られ、健康体を維持しやすくなります。つまり噛むことは生きるための基本的機能と云えるようです。しかしいまは食べ物がどんどん柔らかくなり、それに噛まなくてもよいサプリメントの類がどんどん増え、噛むことがおろそかになっています。人間の退化が心配されます。
  食べ物を噛み砕くことを「咀嚼」と云います。咀嚼には「物事や文章の意味をよく考え味わう」という意味もあるように、食べ物の栄養分をよく吸収するには、よく噛んで食べ物本来の味をジックリ味わうことが大切と云えます。甘いまんじゅうはよく噛むと途中でイヤになり、とても食べられないと云います。それは甘い物は本来健康な食生活になじまないことを意味します。食事はじっくりと時間をかけ、砂糖などで味付けしてない歯応えのあるものを、よく噛んで食べるに限ります。


2012年11月25日日曜日

カルシウム不足

  健康相談などでカルシウム不足が問題になると、その補給にまず「牛乳」が筆頭に挙げられます。学校給食ではどんな献立にも必ず牛乳が付いていると云います。牛乳を飲まない私は健康診断でいつも、「牛乳を飲んで下さい」と注意されます。しかし最近、この牛乳の弊害をよく耳にします。牛乳でのカルシウム摂取量の多い西洋人ほど骨折や骨粗しょう症の多いことが分かり、いろいろその弊害が指摘されるようになってきたからで、アメリカではすでに1998年から「骨粗しょう症に牛乳を」といったコマーシャルが消え、日本でも2003年ごろから流されなくなったと聞きます。肉とか乳製品などでタンパク質を多く摂る人は身体が酸性化し、弱アルカリの身体はそれを中和するため骨のカルシウムを溶かし出すほどなので、カルシウムを摂取しても尿として体外に排泄されてしまうのだそうです。また、カルシウムの吸収にはマグネシウムとかリンなど、他のミネラルとのバランスが重要で、それを欠くとマグネシウム不足となって高血圧、心臓発作、脳卒中を引き起こしたり、食品添加物にはリン化合物が多いため、加工食品を食べるとリンの摂取が過剰となり、それが中和の形でやはりカルシウムを排泄してしまうからだそうです。カルシウム入りペットフードを食べている猫が、ソファーから飛び降りて骨折したという笑えない話しも耳にします。
  野菜の葉っぱにはカルシウムが多いというので調べてみると、牛乳の100g当たり110mgに対し、モロヘイヤ260mg、大根の葉220mg、小松菜150mgと、なるほど青菜に多いことが分かります。吸収率は牛乳より劣ると云いますが、牛乳を出す牛にしろ立派なゾウゲを持つ象にしろ、草を食べてカルシウムを蓄えているのであり、また、牛乳や乳製品を摂らなかった昔の人たちが、がっしりした骨格を持っていたことを考えても、カルシウムの摂取には野菜をよく噛んで食べ、身体をよく動かして骨への利用を促した方がよさそうです。

カルシウム摂取には牛乳? 野菜?


 

2012年11月14日水曜日

紅葉シーズン

  山の紅葉が遅いと思っていたら、温暖化の影響で紅葉日が遅くなっているとの新聞記事がありました。長期的にみると日本海側の舞鶴ではこの50年間に約1か月、京都市内ではこの30年間に約1週間遅くなっているとか。美しい紅葉には厳しい冷え込みが関係すると云いますが、特に「8℃を下回る日数」が大きく影響するそうです。そんなこともあり毎年この時期、近隣の山が美しく紅葉するといつも、「寒さが厳しくつらいナー。よく我慢したナー」とつい声をかけてしまいます。そして自省を込め、「自分はこの山の紅葉ほど美しいだろうか」とつい考えてしまいます。
  新聞の地方版に、近在のお寺が450本ほどのモミジの紅葉を迎え、1週間ほどライトアップしているとの記事がありました。お寺と地域の人たちとの大切な年間行事であることは十分に理解するものの、東北大震災以来これだけ電力不足、脱原発が騒がれてもまだライトアップなのかと、つい考えてしまいました。ライトアップで美しく見せようとしても、当のモミジたちは安易な考え、行動に冷ややかに応えるだけではないでしょうか。
色づき始めた天橋立近隣の山

2012年11月4日日曜日

振り込め詐欺?

  昨日インターネットのプロバイダ-から電話がありました。「準備が整ったので、いまの100メガから1,000メガにバージョンアップしたいと思います。工事は特に必要なく、モデムの交換だけなので費用はかからず、通信料もほとんど変わりません。ご都合をお聞かせください」とのこと。すっかりいま契約しているプロバイダーとばかり信じ、使用中のモデムについて話しているとどうも様子がおかしい。問いただすと全く別のプロバイダーだという。「お金がかからないとはいえ、信義にもとるのでは?」と断ったが、あとで家内に聞くと「いまのプロバイダーとは”3年継続利用”の条件で割引料金になっており、勝手に乗り換えたら違約金を取られる」とのこと。このプロバイダーにすれば、確かにこちらをだましてはいないかも知れない。しかし勝手に乗り換えさせられ、違約金を取られるこちらにすれば、やはりだまされたことになり、一種の振り込め詐欺? と思った次第です。
羊の皮をかぶったオオカミ
  新聞の特集に、最近の野菜ジュースのパッケージにはほとんど「無添加野菜」、「食塩・砂糖無添加」などと書かれているとありました。野菜ジュースには普通砂糖や食塩は加えないそうなので、それを表現していると云われれば、確かにメーカーとしてウソは云っていないのでしょう。しかし「無添加」と聞けば「食品添加物ゼロ」をイメージし、「食塩・砂糖無添加」と聞けば、ことさらに「健康志向を狙った商品」と勘違いするのが普通。やはり一種のだましではないかと考えてしまいます。コンビニ弁当の「保存料不使用」にも注意が必要とか。表示義務のない添加物を代わりに使っているからで、ときにはそうした添加物を本来の保存料の10倍量も使っているというからあきれます。こうなるともう完全な「だまし」で、職業倫理もなにもないといった感じです。あまりにも便利(楽?)な生活を求めすぎる今の日本、かなりおかしい? と思います。特にこうした風潮が毎日の食事に及ぶことを心配しています。

2012年10月26日金曜日

享年 ?

先日、近所の方の葬儀に参列しました。享年100歳とあり、「エツ! 100歳になっておられたかな?」との疑問から、享年について調べてみました。そしてお母さんのお腹の中にいた、十月十日(1歳)を加えた年齢であることを知り、享年に込められた命というものの考え方に、深い感銘を受けました。そしてある本(武者宗一郎;見えざる恐怖 食品汚染)に書いてあったことを思い出しました。
人間の成長の度合い
その本によると生命の始まりである受精卵は、十月十日の間にものすごいスピードで分化を遂げ、この間の成長度合いは、生まれてから死ぬまでの期間に匹敵するほどの重要性を持っているそうです。つまり人間としての成長の半分をこの胎生期が占め、この妊娠期間に母親がどんな食生活をし、どんな精神生活をしていたかで決定づけられ、栄養バランスの良い食事、食品添加物や化学合成物質の排除、また、胎教が非常に重要なのだそうです。次に重要なのが3歳までの乳幼児期で、「三つ子の魂百まで」といわれる部分です。人間の子でもオオカミに育てられると直立すらできないといいますが、人間の脳が驚くべき速さで成長する時期です。なかでも母親のおっぱいで育てられる最初の1年は、その後の人間形成を左右するほどの重要性を持っているそうです。つまり才能、性格、あるいは肉体条件を含め、人間としての完成度の3/4は母親の親としての自覚に負うところが非常に大きく、この影響を心理学用語で「インプリンティング(刷り込み)」というそうです。




2012年10月24日水曜日

歯周病

先日テレビで「歯周病」のことをやっていました。40歳以上の80%が罹っている可能性があるというから驚きです。これが進行すると歯が抜け落ちるだけでなく、特に糖尿病とか血管障害のある人は、歯周病菌が体内に流れることで、命を落とす危険もあるというから怖いです。歯周病菌の働きを抑え込むのに有効なのが唾液で、唾液を十分に分泌させるにはよく噛むことが重要で、それには野菜を食べるのが良いと云っていました。野菜には繊維質が多くよく噛む必要があることと、その食物繊維が歯周病菌を掃除して捨ててくれるからだそうです。

野菜をたくさんよく噛んで食べよう
いま我々は、生ごみ堆肥で育てたビタミン・ミネラルが豊富な野菜を、地域の健康づくりに役立てようと、「エコの環」づくりに取り組んでいます。それは生活習慣病といわれるガン、心臓病、脳卒中、高血圧、糖尿病などは、いずれも野菜摂取量の不足が大きな原因であるといわれ、アメリカではすでに1991年から「5 a Day」、1日に5品目以上の野菜と果物を食べる運動が展開されているからです。つまり食物繊維には腸内を掃除して、食品添加物・農薬・その他有害物質を排除する働きがあるのです。それと脳への刺激の50%はよく噛むことで伝わるといわれ、特に発育盛りの子供の知能の発達、老人のボケ封じにはよく噛むことが非常に大切で、それには食物繊維の多い野菜を食べるのがよいと云われるからです。「歯周病」にも似た働きで野菜が有効だったとは、勉強になりました。


2012年10月13日土曜日

モグラ退治

被害を免れたさつまいも
2週間ほど前、モグラのことに触れました。その時は野菜の栽培を依頼している人の話しとはいえ、まだ他人事でした。しかし昨日、隣組の野菜を出荷しようと家内と隣組の人がさつまいもを掘りに行き、「みごとにやられた」とガックリして帰ってきたのを見たときは、改めてモグラの被害の深刻さを実感しました。7~8mの畝にまっすぐモグラの穴が通り、右の写真のわずか2個しか残っていなかったそうです。苗を植えてから数か月、ほったらかしの状態にあったとはいえ、隣組にすれば貴重な収入源。人間なら窃盗事件として警察に届け出て憂さも晴らせますが、モグラでは憂さの晴らしようもありません。無農薬の貴重なものだけに、くやしさもひとしおといったところです。
  インターネットで調べるといろんなモグラ退治のやり方があり、モグラに苦しめられてきた多くの人の苦労がしのばれます。車やバイクの排気ガスを穴に吹き込むといった方法もあり、こうなるともう怨念の領域といった感じがします。ちなみに近所の人にモグラ退治について聞いてみると、彼は通路に2本の刃物を立てていると云います(下の写真)。こうするとモグラは刃物が怖くて近づかないと云いますが、本当かな?
モグラ退治用の刃物

2012年10月5日金曜日

野菜の販売状況

  今年の4月から地元の小学校区で始めた「エコの環」づくりの、野菜販売額の推移は下図の通りです。当初、月に15,000円ほどの販売額を見込んでいただけに、一見順調な推移に見えますが、まだ不定期出荷で野菜の量が少ないため宣伝もできず、しかも売れ残ってもまずいので安い販売価格になりがちのなかでの結果です。しかしお店屋さんから「今度はいつ?、何がある?」とか、「お客さんが・・・・・がおいしかったと云っていたヨ」とか、うれしい知らせもチラチラ聞かれるようになり、それを励みに頑張っています。
  いまは野菜栽培者とNPOとの利益配分は2対1ほどで、1,000円以下の取り分の人もいれば、7,000~8,000円の人もいます。少ない額でも「こんなにもらっていいのか」と喜んでくれる人もいれば、「期待していたのに」と残念顔の人もいます。こちらもできるだけ栽培者の取り分を増やしてあげたいのですが、そうするとNPOの自立が遅れるというジレンマがあり、利益配分は悩ましい問題です。野菜の出荷量を増やすには生ごみ処理量を増やす必要があり、いまはそのための寄付集めに頑張っているところです。


野菜販売額の推移


2012年9月25日火曜日

自然界の共生

イノシシ・鹿よけフェンス
先日コメリで、生ごみ堆肥で野菜づくりをお願いしている人にバッタリ会いました。先方は何かを真剣に探しておられ、こちらが呼びかけるまで全く気付かれませんでした。聞くと「モグラが出て困っている」とか。そういえばこれまでにも生ごみ堆肥で野菜づくりをしている人達から、「モグラ対策のいい手はないか」とよく相談されていたことを思い出しました。農業は素人同然のこちらに妙案があるわけがなく、「探しておきます」とこれまでやり過ごしてきましたが、生ごみ堆肥を入れた畑は段々と土の色が黒く変色してくることを思うと、地下の生態系が元気になり、それがモグラを呼び寄せるのかとふと考え込んでしまいました。我々が住む地域の畑は、近くに民家があってもイノシシとか鹿に荒らされる被害が多く、それを防ぐ囲いが絶対に必要で、なかには要塞にも似た囲いが見られます。自然環境を守るには動植物との共生が大切といわれますが、それはお互いの厳しい生存競争の上に成り立つ共生であることを思い知った次第です。
  いま日本は隣国の中国、韓国と領土をめぐり緊張状態が続いています。中国とは国交回復40周年の式典も見送られる始末です。国と国との友好も決してハッピーなことだけで築けるものではなく、厳しい緊張関係の上に築かれるものなのでしょう。


2012年9月5日水曜日

中長期計画

  「エコの環」づくりには3ヶ年の実行計画を作っていましたが、ステップ3の第三者認証の審査を受けたとき、もっとしっかりした中長期計画を作り、広く公表した方がよいとのアドバイスを受け、基本方針なども掲げた5ページにわたる計画を策定しました。下表はその一部で、「エコの環」づくりの展開イメージを示しています。
  現状は3台の”たいぞう君”で月に300kgの生ごみを処理し、できた堆肥を野菜栽培者3人に無償で渡して野菜を作り、地元で販売していますが、それを4年後に7台の”たいぞう君”で月に840kgの生ごみを処理し、8人の野菜栽培者により野菜販売額を月に30万円に伸ばし、事業の自立をまず図ります。その後他の地区への水平展開を図りながら地元では引き続き事業の拡大を進め、10年のちに地元の生ごみを全量処理(8,250kg/月)し、野菜の販売額を月に300万円にまで伸ばして、高齢者を中心に30人ほどの雇用の創出を図ろうとするものです。

「エコの環」づくり中長期計画の概要

2012年9月3日月曜日

へどろヒートポンプのその後

  へどろの優れた吸湿/放湿特性を利用すれば、水を冷媒に太陽熱をお湯として回収するヒートポンプが作れます。下図は最近行った実験結果の一例です。銅板(460×230×0.5)に銅パイプ(Φ22×0.5t)を溶接して白昼の太陽の下にさらし、十分温度の上がった時に銅パイプの中に水を滴下します。この水の滴下には病院で使用する点滴装置を利用します。すると水はすぐに蒸発するので、この蒸気をへどろに誘導、吸着させます。このときへどろは吸着熱で熱くなるので、これを冷水もしくはエアコンの排気扇で冷却してやると蒸気の吸着が促進され、パイプ中に滴下した水はどんどん蒸発してパイプの熱を奪うため、銅板の温度(青色)は何もしない銅板の温度(赤色)に比べ、20℃ほど下がります。この技術を真夏の建屋、道路などの熱回収に利用できないか考えています。

ヒートポンプの実験結果

2012年8月24日金曜日

ステップ3に昇格

  いま京都府下には約1,200のNPO法人があるそうです。そして情報公開などを参考にきょうとNPOセンターがそれら法人をランク付けし、164法人がステップ1に、91法人がステップ2にランクされています。
  NPO法人にとって寄付・助成金などの援助をお願いする際には、その組織および活動内容が十分に信頼できることを知ってもらうことは大切で、上記のランクも一つの目安になります。しかしもっと社会的な評価・認証を得るには、もう1 ランク上の、最高位のステップ3の認証を得ることが求められます。それには「京都発」で「全国初」である、一般財団法人社会的認証開発推進機構の訪問審査を受ける必要があり、かねてこの審査を受けていました(6/29)。そしてこの度ステップ3の第三者認証を取得することができました(8/10)。この社会的認証システムはまだ京都府下だけの限定的広がりのようですが、京都府下のステップ3を取得したNPO法人はいまのところ21法人で、全体の2%弱とのこと。我々の組織、活動がそうした社会的評価を受けたことは、大変誇らしくうれしいことでありますが、反面それだけ社会的責任が生まれたことであり、一層気を引き締めて頑張っていかねばと考えています。
ステップ3の第三者認証証

2012年7月28日土曜日

エクセルの威力


我々の活動の収入源となる野菜の販売額は、4月;4,210円、5月;12,260円、6月;14,430円、7月;14,250円と、まだまだ微々たる額に留まっています。その理由として、出荷できる野菜栽培者がいまのところ3人で、野菜の種類、量が全然少ないこと、また、品数が限定的のため宣伝もできないことが挙げられます。もちろん野菜栽培者を増やしてもいますが、いままで化学肥料・農薬を使ってきた畑で、いきなり生ごみ堆肥だけで野菜をといっても、なかなか難しいところがあり、やはり「土つくりに3年」といった時間も必要になってきます。いまはただ存在を知ってもらうために、細く長く、販売活動を続けていくしかないのかも知れません。
  ところでこの野菜の販売ですが、お店屋さんから販売代金を受け取り、手数料を支払うためには野菜の出荷明細が必要となります。また野菜栽培者に代金を支払うためには、野菜の販売明細が必要になります。今はまだお店屋さんが2軒、野菜栽培者が3人で、月に1万円そこそこの取引きですが、これでも月末の金銭収支合せは大変です。これ以上数量、扱い額が増えてきたら正直どうしようというのがずっと頭痛の種でした。そんな時書店でエクセルを使って台帳を作り、ピボットテーブルを使えば簡単に明細書が作れることを知りました。そこで今月からさっそく台帳作りを始めました。日付、店舗、野菜、農家、販売価格、販売数を打ち込めば、あとは販売額、店舗・農家への支払額、我々の受取分を思い通りに計算し、ピボットテーブルを使えば店舗が何軒になろうと、野菜栽培者が何人になろうと、明細書を瞬時に作ってくれます。改めてエクセルの威力に驚いているところです。
お店への出荷明細書



2012年7月4日水曜日

生ごみ堆肥のつくり方

撹拌機
きょうは大型生ごみ処理機「たいぞう君」による、生ごみ堆肥の作り方について紹介します。我々独自の宮津方式です。宮津市須津8番組では、毎朝8時半ごろ主婦たちが生ごみを持ち寄り、生ごみの堆肥化処理を行っています。①生ごみを投入する前に手動の攪拌機(右上写真;耕耘機の羽根を利用)を回し、生ごみの入った土をよく撹拌します。②「たいぞう君」の上蓋を閉めて半回転(天地逆転)し、それまで底にあった蓋を開け、再度撹拌機を回して土をよく撹拌します。③持ち寄った生ごみを投入(右下写真)し、市販の天然ゼオライトを5%振りかけ、撹拌機を回して生ごみと天然ゼオライトを土によく混ぜ込みます。④「たいぞう君」の上蓋を開けたまま箱にシーツ、あるいは毛布を掛け、翌日まで放置します。以上です。上蓋を開けたままにするのは、生ごみが発酵分解するときキログラム当たり700~750mlもの水が蒸発するからです。シーツや毛布を掛けるのは、特に冬場に蒸気が土に凝結するのを防ぐためです。消臭効果もあり防虫に有効です。
撹拌後の生ごみ投入
発酵分解には外気温度もさることながら、生ごみ量(エネルギー源)の影響が大きいといえます。「たいぞう君」(内容積;180リットル)への生ごみ量が日に4~5キロまでなら、真夜中に量に応じた最高温度(40~60℃)に達した後、翌朝に向け温度は降下します。しかし生ごみ量が6~7キロと多くなると、温度は翌朝まで上昇し続け(70℃以上)、臭いが問題になったり、冬場は土をべとつかせる原因になります。
  10日~2週間に1度、篩を使って生ごみ分解物を取り出し、発泡スチロール箱で1か月ほど2次養生すると、生ごみ堆肥として元肥、追肥に使用できます。得られる堆肥の量は生ごみ量の25%ほどです。

2012年6月21日木曜日

野菜シール

収穫したナス、ピーマン
隣組のナス、ピーマンが今夏初めて取れ、初出荷しました。大きさ、色つやとも申し分なく、これが生ごみ堆肥だけで育ったものかと思うと、毎度のことながら感激します。
  今回から野菜袋にシールを張ってみました。「生ごみ堆肥で無農薬栽培 ブルーシー畑の健康野菜」というものです。「ブルーシー畑」とは我々の生ごみ堆肥だけで、化学肥料も農薬も一切使用していない畑を意味し、今後こうした畑がアチコチにできることを願っています。また、「健康野菜」とは土の力だけで元気に育った野菜を意味し、ハウスで化学肥料を使って育てられた一般的野菜に比べ、ビタミン・ミネラルはもちろん、生理活性物質が豊富であると考えられます(吉田俊道;いのち輝く元気野菜のひみつ、大地といのちの会)。「健康野菜」にはいま一つ、硝酸塩が少ないことも意味したいと考えています。いまの日本の野菜、特に化学肥料でハウス促成栽培させたものには、危険といえるほど硝酸塩の多い(苦味、エグ味のある)ものがあると云います(河野武平;野菜が糖尿病をひきおこす、宝島社新書)。日本にはまだ硝酸塩に対する規制はありませんが、何とかこれの少ない安全な野菜を育てたいと、EUの規制値(<2,500mg/kg)を参考に、我々も硝酸塩の測定(堀場製作所;twinNO3-)を行っています。硝酸塩は葉もの野菜や、根菜類に多いと云われ、我々のブルーシー畑でも新しい畑で生ごみ堆肥を多く入れたときや、曇天が続いたようなときには、これら野菜に規制値を超えるものが出来ることを経験しており、今後は生ごみ堆肥をどの程度畑に入れたらよいか、また、どのように土に混ぜ込んだらよいかが課題と考えています。硝酸塩についてはいずれ機会を見つけ、報告したいと考えています。
シールを張って売りに出した野菜

2012年6月13日水曜日

「エコの環」 の再スタート

  今年度から地元の小学校区で、「エコの環」づくり(生ごみ→堆肥→野菜の栽培→直売)に取り組んでいます。前年度まで取り組んできた京都府の委託事業、「宮津エコの環構築研究事業」をベースにした新たな取り組みです。月に800kgほどの生ごみを処理し、得られる生ごみ堆肥で無化学肥料、無農薬の健康野菜を育て、自立可能な月に30万円ほどの野菜販売額を生むのが当面の目標です。実現には4年ほどかかると思いますが、初年度の今年は(公)京都地域創造基金を通して、130万円ほどの寄付を募りながらのスタートです。
  いまは小学校区内の2か所にある生ごみ処理装置(たいぞう君)で、月に300kgの生ごみを処理し、できた堆肥を3人の野菜栽培者が使って野菜を育て、それを2店舗で販売するようにしています。野菜栽培者はすべて生ごみ堆肥で育てるのは始めての人ばかりで、また、野菜の端境期ということもあり、4月の販売額は4千円、5月は12千円と、まさにヨチヨチ歩きからのスタートです。
ある酒屋さんでの販売

2012年6月7日木曜日

パソコンの怪

  4月の終わりに勉強会を行って以来、ブログづくりがすっかり止まっていました。というのも4月にパソコンを新調したのですが、インターネットが再々フリーズしたり、切断したりの事故が起き、たまたま作成中のブログを二度ほどボツにしてしまったのです。以来、こわくてブログづくりにかかれませんでした。勿論パソコン(東芝)のサポートセンターには10回以上も電話をし、その都度遠隔支援を含め、大変親切に応対していただきました。そして最後にNECの無線ルーターに行き着いたのですが、これも電波は「非常に強い」を常に示し、とくに異常は見られません。「ルーターをプライマリーに設定しているが、セコンダリーに変えてみたらどうだろうか」と思いつきで提案してみると、「それはいい案だ」となり、早速設定を変えてみました。以後、インターネットにもメールにも全く異常は起きなくなりました。無線の電波は強ければよいということでもないようです。1ヶ月近くかかってやっとブログづくりにかかれる状態になったワケですが、まだブロガーとしては全くの初心者、ぼちぼち進めていこうと考えています。

2012年4月28日土曜日

ブログづくりの勉強会

  京都府のアドバイザー派遣制度を利用し、講師(合掌晶春先生)のご指導の下、ブログによるホームページの開き方を勉強しました。ブログなるものの勉強からのスタートで、あっという間に予定の時間が過ぎ、消化不良のまま勉強会は終わってしまいました。今後は少しづつ書き込むことで、ブログなるものを理解していこうと考えています。
勉強会のようす